「第18回 ミュージシャン受けトラフィックの巻」
ふつうサイケというといわゆるギターソロやエフェクトといった上モノが
サウンドの上位を占めることが多く、え?ドラムいたのっ?てのが少なくない。
足腰のしっかりしたサイケバンドはトラフィックにつきる。
スティーブウィンウッドは非常にムラッ気のない職人気質の人で
しかもすべての楽器に味がある。(特にべースが実は最高だ)
しかもお顔もキレイでスバラシイ。
あとの3人はかなり裏方っぽいルックスの人たちで
デイブメイソンは特に(はずれクジ)のような顔をしている。
クリスウッドのよさは分からないが
ジムキャパルディのドラムはゆるくファンキーでとてもよい(スネアのタメが独特。)
このおっさんはなにをとち狂ったか途中からドラムをやめシンガーになって前にでてくる。
そして非常にうざい&寒いプレイをきかせてくれます。君は天才ドラマーだったのに、、、。
おそらくスティーブウィンウッドはいい人なのだろう。
わりと民主主義なところがこのバンドの渋さ。
いいかえれば曖昧なイメージにつながっている。
(2002/09/02)

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"MR.FANTASY" TRAFFIC (1967)

 
 「第17回 テレビジョンの巻」
ニューウェーブ気持ち悪キモチイイ系の2大巨頭はテレビジョンとギャングオブフォーだ。
今回はテレビジョンの話。
ロック名盤をかたっぱしから聴いていった俺は当然マーキームーンにであうわけで。
最初はその歌のあまりのへたさに「おーつきけんじににてるなァ」とおもったものだ。
しかしこのアルバムにだんだんはまっていきヘッドフォンで聴くとさらに
「ギター二人ともおもしろいなァ」と感じたものです。
サウンド解説:ドラマー。絶対一緒にやりたくない系の人でタイム感はひじょーにキモいです。
しかしアイデアあふれる人でこんなん考えついたヨーミテミテー!的アレンジを
だれも止めないのはニューヨークの狂気のなせるワザ。
彼をあのイアンデューリーが絶賛してたのはナゾだ。
ベースはわりと印象にのこらないのでパス。
リチャードロイドはいかにもギター小僧といった感じの
ねられた上手いプレイをします(布袋っぽい)。
そしてバーレインさんかなりイイですすごーく下手です。
そのキーコキーコ コキコキしたソロはまさに狂気!
狂ったタイム感はナイスの一言!
僕はとても影響をうけソロになるとアウトする快感をおぼえたものでした。
(2001/11/29)

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"MARQUEE MOON" TELEVISION (1977)

 
 「第16回 ジミヘンドリクス体験の巻」
僕はジミヘンドリクスエクスペリエンスがすきなわけであって
あの白人二人といっしょのジミが一番イカしてるとおもう。
ジミの初期のプレイは風に乗っている。
どこまでものびる獲物をねらうカメレオンの舌のような
そのタイム感を押し上げるのはミッチのドラムだ。
ミッチはどんなに手数が多くても重くならずに僕らの心臓の鼓動をアップさせる。
ノエルのベースは過小評価はなはだしいがイフシックスワズナインなどでの
彼のイッてるプレイをよく聴けばきいた口きくのは10年はやいとだれもが思うはずだ。
有名なモンタレーの演奏がやはりすばらしく
のぼり調子のバンドっていいなァと見るたび思う。
最高傑作とされるレディランドの辺からノエルが参加したりしなかったりするが
やはりアルバムのクオリティーはメチャ落ちで
僕はあのアルバムべつにすごくないとおもう(1枚ものに絞ればすごかったのに・・・)。
あのアルバムの評価はプレイが長く難解なものがロックとされた
時代の産物だとおもう(僕はボールドアズ派)。
後期のアルバムはジミのギターが走ってるしガチガチだし考えすぎが音にですぎだし
ミッチも駄目なジンジャーベイカーみたいにプレイが重くなっていき全然よくないです。
(ジプシーズは論外)。
(2001/9/29)

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"ARE YOU EXPERIENCED" THE JIMI HENDRIX EXPERIENCE (1967)

 
 「第15回 ゲイリールイスとプレイボーイズの巻」
有名なソフトロックの本を読んで僕はこんなにポップな名盤があるのかーと喜びました。
そのバイヤーズガイドをもとにいろいろ買ってみました。
と、と、と、ところが!「どこがいいんスかこれ?」というレコードにさんざんブチ当たった俺。
ふざけんなー と思いました。
そしてそのシリーズとしてレコード屋ではなくそほじりながらシュタった。
ゲイリールイスとプレイボーイズのライノ盤ベストどうせよくないんだろーなー
(そもそもソフトロックってドラムがよくねえ)などブツブツいいながらリードインに針をセット。
1曲めダイヤモンドリングこそあーマイナーかよ!うっざてえ!!とおもったものの
それ以降の曲の良さに僕は「ソフトロック?イイネ!」と一瞬にしてくらがえしたのでした。
セイブユアフォーミー(美しいほのぼのバラード)
シーズジャストマイスタイル(イカスアップの曲)
エビバディラブザクラウン(間奏がマジおしゃれ)
これらのサウンドは僕にとって究極であり うっとりしてしまうものであり
エーイシャラップ コイツラ最高だ!といいたいのであります。
ゲイリーの感情のない歌も僕ごのみ。
僕のアルバム10選にかならずはいるアルバムです。
オリジナル盤より音がいいんですコレ(当社確認済み)
(2001/9/21)

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"GARY LEWIS AND THE PLAYBOYS" GARY LEWIS AND THE PLAYBOYS

 
 「第14回 スティービーワンダーはフリフリの巻」
君は彼がドラムをたたく姿を見たことがあるか?
なんかスゲーんだよ。フォームめちゃくちゃで。
しかもそのフィルインのデリカシーの無さっぷりは「婦女子もギャフン」ってかんじで。
「インナーヴィジョンズ」あたり聞きゃあドラムが気になってきになって
ア〜〜〜〜!!って感じだね俺は。
多分曲構成はスティービーの頭の中にしか無くて
閃いた瞬間おもむろにドラムの前にすわりエンジニアが急いでテープスタート!
みたいな感じだったんじゃないかなー
「ヘイスティービー今のは?」「うーんトゥーハイ」
「ヘイお次は?」「ブギオンレゲウーマン」てな感じで
ハナクソほじってたんじゃないですかねー彼は。首ふりながら。
しかしこのころのスティービーのLPは独特の音で
ヘッドフォンできくと耳に生暖かい風がふきこんでくるようで
その気持ち悪い気持ち良さアンドここが子宮?ってかんじの懐かしい感じは特筆もんだね。
ホント。まあ僕のお薦めアルバムは「サインドシールド〜」なんすけど。
本文とかんけーないっすね。
(2001/5/13)

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"SIGNED, SEALED & DELIVERED" STEVIE WONDER (1970)

 
 「第13回 ザ・ムーブの巻」
イエーイ!ムーブ最高!!
彼らのもとでは単なるワンフの僕なんです。とくに五人時代がすきなんです。
彼らのだれにも似ていない(気持ち悪いともいう)グルーブはくせになります。
初期メンバーのエースケフォードのベースが結構重要で馬鹿でかく
正拳突きのようなアタック感はオリジナルパンクそのといった感じです。
ドラムも大層な変態でスティックを人指しゆびと中指のあいだにはさむという
そのフォームをヴィデオではじめて見た時
くわまんが箸を使う時のフォームを初目撃したときと同様のビジュアルショックをうけました。
そのプレイも3連を多用するフィルが印象的な変なリズム感のひとです。
(ちなみに僕のドラムスタイルに多大な影響あり)
ロイウッドの弾くギターソロも
音色は常にフロントピックアップを汚ーくドライブさせたもので超独特。
ねちっこくとぐろをまくヘビの様なスタイルです。
カールウェインはその「自分にウットリ感」が僕のバンドのGVoをほうふつとさせます。
もうひとりのメンバートレバーバートンはというと・・・・ほとんど何もしてません。
そしてこのバンド全員が歌ううたう歌う!!!
そのハモリは常にゴチックでドイツっぽく笑えます。
なんでこんな一人ひとり自己主張が強いメンバーが集まったのか不思議です。
バーミンガムの奇跡って感じッスかね・・・。(続きはまた今度)
(2001/5/4)

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"THE MOVE" THE MOVE (1968)

 
 「第12回 フリーは趣味人?の巻」
「フリー」ってバンド知ってますか?知ってる?そりゃよかった。
このバンド、なんたって名前がイカしてます。「フリー」。
かなりロックしてますよね。いさぎ良いかんじです。
聞く所によるとデビュー当時まだ10代だったそうで、その若年寄りっぷりたるや
「オマエら本当は暗いんヤロ」と話しかけたくなります。
彼ら4人は1人1人が味のあるかつオリジナリティあるプレイをします。
まずエライのはベースです。
この人の「アクはそんなにないんだがなんか気になるプレイ」はクセになります。
ドラムは白人特有の「ドッパンドドパ」系ですが、けっこうシブイと思います。
ギターは有名なポールコゾフですが、この人のギターはそんなブルージーではなく、
独特のブルース解釈がおもろい人です。
そのおもしろビブラートも泣けるというよりユニークに聞こえるというのは僕だけでしょうか。
ヴォーカルはかなり上手くてイイです。
全体的にこのバンド、サークルの後輩っぽい感じで好感もてるんです。
なんか好きなレコードの話をしつつ夜があけそうな・・・
そんな仲間意識がめばえるやつらなんです。
オススメは1stと「ファイヤーアンドウォーター」です!
特に1stの1曲目と2曲目のツナギは歴史に残るシロモノですぞ?
(2000/11/09)

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"FIRE AND WATER" THE FREE (1970)

 
 「第11回 レッドツェッペリンは怪獣大図鑑の巻」
今回のバンドはかの有名なレッドツェッペリンです。
皆さん、彼らのBBCセッションは聞きましたか?
ビックリしますよね、これ。そのあまりの下手さかげんに・・・。
「おい・・・おまえら有名だろ・・・もっとちゃんと・・・。」というアゼンとした声や
「オレの方がギター上手いんとちゃうか?」という声が多方面から聞こえてきそうです。
でも、でも、僕はこのCD「イカス」と思いました。
彼らにとってのイイライブとは「きっちりひく」という事とは
まったく無縁だったにちがいありません。
彼らにとっての「それ」とは、どれだけ熱を放射できたかにイコールしていたのでしょう。
ですからこのライブを聞くと、無駄にヤル気がわいてきます。
特に「移民の歌」でもギターとドラムの魂の開放っぷり、
いいかえれば「オイオイ」といったプレイたるや「なんかしらんけどスゴイ」といった感じです。
ジョンボーナムは恐竜戦車で、ジミーペイジはチブル星人、プラントはギエロン星獣です。
音にするなら「ゴゴーービビーーギェーー」といった所でしょうか。
そしてジョンポールジョーンズは「しょうがねぇナァ」とバカリに
彼らを支えるベースプレイをするのでした。
断言しますが、このCDこそが「ロック」なのだと僕は思います。
アーア、言っちゃったよ・・・。
(2000/10/08)

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"BBC SESSIONS" LED ZEPPELIN

 
 「第10回 体育会系と書いてデイヴ・クラーク5と読むの巻」
デイヴ・クラーク5の構成要素は、音のデカさ9割、曲の良さ1割、
といったところでしょうか(ルックスはマイナス100万点)。
特にオリジナルの音圧はTHE WHO、KINKSとならんで
僕の中の音圧番長ランキングにおいて常に1位、2位をあらそいます。
彼らの「GLAD ALL OVER」のシングルを探して下さい。
そしてレコードプレーヤーにのせて下さい。
3−2−1「ドドーーーーーーン」死傷者でます。
ビートルズのオリジナルシングルの2倍はデカイ音です。
そして「ビッツ・アンド・ピーセズ」「THINKING OF YOU BABY」などなども
続けてお買い求め下さい。
生きる勇気とヤル気がなくなり、あなたは「アホかコイツら」と思うにちがいありません。
そして知らず知らずのうちにお口ポカン。
ヨダレがだれっぱなしのあなたは彼らの動く映像を見たくなります。
「アブなーい!」立入禁止です。そこは。
なぜなら彼らはとてつもなく「ダサイ」からです。
なんでこんなバカヅラしたヤツらのレコード買ってんだ?と我にかえることうけあいです。
僕も一瞬キライになりかけました。コイツらを。
(2000/8/22)

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"GLAD ALL OVER" THE DAVE CLARK FIVE (1964)

 
 「第9回 めんこいぜ!ザ・ホリーズの巻」
ホリーズはかわいい。そう思いません?
僕と彼らとの出会いは、ビートクラブの中でのリアルライブ
「アイ・キャント・レット・ゴー」でした。
切なげに声をはりあげるミネギシトオル似のアラン・クラーク。
ギターのうまいミスターちんのようなトニー・ヒックス。
そしてグラハム・ナッシュは善人を絵にかいたようなツラをしていました。
とくに間奏でのトニーのギターソロ、アランのステップ、
ボビー・エリオットのオカズにはシビレました。
もう何回もくりかえしこのビデオをみました。
そしていつしか恋をしてしまったのです。カ・レ・ラ・に(ハート)。
CD派だった僕は彼らの3枚組アンソロジーをGetしてその曲のクオリティーにブッとびました。
こんないいバンドが埋もれていたなんて!と思いました。
いまだにストーンズよりエラいと思います。
彼らに足りないのは(ストーンズにはある)ムラッ気と黒さと危なさだと思います。
ビートルズより演奏も曲も上手いと思うんですが、
この3点がないためになんとなくB級な感じがするんだと思います。
ナッシュがのちにCSN&Yで成功するため、
それまでのこしかけバンドっぽくロックの歴史で位置づけられがちなのもマイナスです。
まあそんなことはさておき、
彼らがもっとも完成度の高いポップバンドであることはかわりありません。
彼らのレコードはいつでもさわやかで気持ちいものです。
(2000/7/23)

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"IN THE HOLLIES STYLE" THE HOLLIES (1964)

 
 「第8回 マイフェイバリットベーシスト 外人編」
ベースの実力世界第3位のキャッチフレーズで有名な僕ですが、
このベースプレイのルーツを大公開します。
まずはポール・マッカートニー。
彼のメロディ・ベースをパクってひいてる人は死ぬほどいますが、
そのエイトでもシャッフルのりのベースをひけるのは
日本では僕だけしかいません。
ウソだと思うなら僕のお母さんに聞いてみて下さい。
このエイトでもハネるというのがビートルズ最大のひみつだと思う私は、
それがわからない表面的なやつらが
オアシスをビートルズと似てるなどというのだと思って疑いません。
話を戻して、ニック・ロウ。
彼もエイトに大変特徴がある人で、
オルタネイト・ピッキングの裏拍を強く弾くクセがあるんです。
だから「ドドドド」が「ドルドル」と聞こえるという。
それが最高にドライブするひみつなんです。
たまにソウルっぽいフレーズもひきこなす偉大なプレーヤーです。
(コステロが良くインタビューで、聞かれてもいないのに
彼のベースとギターをほめるのは、ただのワンフみたいで笑える。)
このスゴサがわかるのは若人には早いかもしれないな。
まあ100回聞けばわかるよ、諸君。
(2000/7/8)

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"JESUS OF COOL" NICK LOWE (1978)

 
 「第7回 ローラ・ニーロは紙一重の巻」
顔は面長だが肉づきがすこぶる良さそうなこのお姉さんは、
大変私好みのエロチシズムを感じさせてくれる女のひとだ。
ライブ盤の裏ジャケのものうげな顔は、もうそれだけで「ジュン」という感じである。
(ルックスについての言及おわり)。
この人でいいなと思うアルバムは、はっきりいって
「ELI AND THE THIRTEENTH CONFESSION」しかないのだが、
このアルバムのスゴさたるや
「もうわかったよ!オレが悪かったよ!」っつーぐらいのもんである。
このころの彼女には、天才という言葉こそがふさわしい。
このアルバムの楽曲における理由なきリズムチェンジとコードチェンジのトビ具合は、
狂気といっていい。
ポップミュージックとはもはや言えない。
インタビューで理由を聞いても「別に」とか「なんとなく」としか
答えが返ってこなそうな計算の無さがこわい。
こういうと、とっつきにくそうだが、そんなことはなく、
ひらめきとみずみずしさにあふれた素晴らしいレコードである。
この、キツネがついちゃったみたいなお姉さんの
他の作品を聞くとつまらなくおもえてしまうのは、
このレコードが良すぎるからなのかなんなのか良くわからないが・・・。
しかしながら、このレコードをおおう得体のしれない感じが、
女という生きものの正体だとしたら・・・
恐くて今日も寝れません。。
(2000/6/14)

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"ELI AND THE THIRTEENTH CONFESS" LAURA NYRO (1968)

 
 「第6回 ザ・芸能界なフォーシーズンスの巻」
フォーシーズンスが好きだ。
彼らはダサいそのフォーマルなルックスも手伝って、レコード屋では
オールディーズ(もしくはソフトロック)のコーナーにおかれている。
とんでもない事である。その豪快さはZEPなみである。
フォーシーズンスには「ハードロック」の名こそがふさわしい。
そう、彼らにはポップスという軽い言葉は似つかわしくないのだ。
彼らのレコードを聞くと、頭をマイク・タイソンにボコボコにされてるみたいだ。
これぞロック。この重たいパンチ(アーバンチャンピオンでいうBパンチ)のような
重量感はいったい?・・・。
ビーチ・ボーイズなんて目じゃねぇ。曲よし、リズム良し、歌サイコー。
かなりの最終解脱っぷりである。
ハッキリいって、彼らにくらべればほとんどのバンドは凡百である。
ライノのベストの2枚組LPが1000円ぐらいで手に入ると思うのでぜひ。
PHILIPS時代なら全部イケます。レッツ・ハング・オン。
(2000/5/1)

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"GREATEST HITS" THE FOUR SEASONS FEATURING FRANKIE VALLI

 
 「第5回 イイ顔、イイウデ、イイ名前、モデリステこそが二重丸 (石丸電気のフシで・・・)の巻」
  「ミーターズ」書くだけで背すじが伸びる思いだ。
「モデリステ」つぶやくだけでマヌケな映像が思いうかぶと同時に、
その響きは神と同義である。
若人は彼のプレイを聞いて「なんだよヘタじゃんコイツ、ワタくんどーかしてるよ」と
のたまうかもしれない。
シャーラップ、彼の良さがわからずにロック、ロックいうな!
彼のうたたねしつつ、ハッと目覚める事を小節ごとにくりかえすかのようなプレイは、
アナタのリズムに対する考え方にゆさぶりをかけることうけあいだ。
きっと他のドラマーのリズムキープゆえのギチギチ感にイヤ気がさしてくるハズだ。
フィルも独想的で「やっちゃったよ、アーア」とESPのドラム科の先生に
7点マイナスつけられそうな「良さ」である。
そう。モデリステこそがアブソリュートリーにリズムから最初に自由になった偉人なのである。
参考アルバム:「ルッカパイパイ」(2nd)
(2000/4/21)

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"LOOK-KA PY PY" THE METERS (1970)

 
 「第4回 バンド名のダサイThe WHOの巻」
まずはじめにいいたいのは「どこがマキシマムR&Bなんスか?」という事です。
彼らにR&Bのニオイはまったくしません。
むしろマキシマムサーフミュージックといった方がふさわしいと思います。
なにせ彼らのグルーヴはマッシロだからです。
特にライヴでのベンチャーズにはノリがとても似ています。
キース・ムーンはメル・テイラーを意識していたにちがいありません。
そのフィルインやつっこみ気味のタイム感など正に完コピといった感じです。
逆にルーツがまったく見えないのがベースのジョン・エントウィッスルで
「アンタどっから来たの?」といった感じのプレイをします。
この人のドライブ感は本当にすばらしく
ビデオ「ロックンロール・サーカス」での「クイック・ワン」における演奏は
なかなか誰にもこえられないレベルに達してます。
曲はやっぱり初期がいちばん好きで、特にシングルはほとんどホームランだと思います。
彼らのオリジナル7inchは音圧のスゴさもあって、
それをきくと「CDイヤイヤ病」にかかるおそれがあるので
聞かないほうが身の為かもしれません。
彼らのいい時期のシングルはほとんど見つけたんですが「Dogs」だけが見つかりません。
ファンタイムのマスターにきいたら「私も見たことがないんですよー」と言ってました。
この曲スゴくスキなのに。
(2000/4/12)

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"MY GENERATION" THE WHO (1965)

 
 「第3回 フォアモスト・ドンチューの巻」
フォアモストというブリティッシュ・ビート・バンドがあります。
レノン、マッカの「ハロー・リトル・ガール」で有名な人たちです。
いわば「どうでんよかたい型(けい)」の人たちですし、
僕もシー・フォー・マイルズ盤のベストを1回聴いただけで売っぱらったりしてました。
ところがある日「ビデオ・ロック映像名鑑」を見ていた所、この人たちが出ておりまして、
クレジットに「マージービーツ」とまちがえて書かれていた衝撃以上に、
その曲の良さと演奏・歌のすばらしさにノックアウトされました。
それは「リトル・ラヴィン」というシャッフルナンバーで、
これぞブリティッシュ・ビートといった明るく小気味よい曲でした。
僕はクルったようにこの曲たちをくりかえし、くりかえしビデオで見ました。
もちろん、イギリスのオリジナル・シングルも血まなこでさがしました。
結果1600円ぐらいでユニオンでそれを見つけることができ、
またクルったように聴きまくりました。本当に本当にこの曲が好きなんです。
生ガイのベスト10に入るかもしれません。
(2000/3/29)

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"THE BEST OF THE FOURMOST" THE FOURMOST

 
 「第2回 フリーウッドマックのギタリスト、ピーター・グリーンの事」
フリーウッドマックの1stを君は聴いたか?
ハイ、僕はアメ盤のエピックオリジナルでもってます。
本当にいい人だ。このサウンド。味があって。ドラムなんてそこにいるみたいだし。
もちろんギターの音もとびきり良いです。良すぎます。
最初はジェレミー・スペンサーのスライド&ヴォーカルの方が派手で好きだったんだけど、
ピーター・グリーンのそれはだんだんとクルんですねー。
スゴさが日々増してわかるようになってくる。
そのトーン、呼吸そして切なく枯れた声。それだけでもう僕コウサンです。
メロディ作るのアホらしくなる。
エリック某氏やなんとかペイジ氏とは格がちがうというか
「あいつらのやってる事って遊びとチャウの」と僕は思わずにはいられません。
その正に神がかりという呼び名がふさわしいプレイは、
やはりアップでは「ローリンマン」(2nd収録)、
スローでは「ラブ・ザット・バーンズ」(2nd収録)といった所でしょうか。
(でも音作りはやはり1stの方が好き)
とにかくこの天才は地味なルックスがタマにキズですが、
本当に魂のこもったプレイをきかせてくれる人です。実に得がたい!
(2000/3/21)

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"FLEETWOOD MAC" FLEETWOOD MAC (1968)

 
 「第1回 キンクスのギタリスト、デイブ・デイビスの事」
まず、彼はいい男だ。さぞかしもてたと思われる。
フライングVのまたに手をかけながらつまびくその姿たるやとてもセクシーで、
女の子が見ただけでニンシンしそうなすごさである。
プレイの方もすばらしい。
悩んだあげく「わ・か・り・ま・シェーン!」と
教室中の机に放火するかのような、ある意味ふっきれたリックは
「オール・デイ・オール・オブ・ザ・ナイト」のソロパートに明るい。
彼の歌も大好きである。ピッチは兄キの3割ましぐらいテキトーだが、
なんといっても声がかっこいい。
彼のコーラスなしでは「ユリリガミ」もへったくれもない。
僕の愛聴盤である「カインダ・キンクス」では彼がけっこうヴォーカルをとっている。
このアルバムが好きな一因かもしれない。「カモン・ナウ」はイカス。
(2000/3/12)

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"KINDA KINKS" THE KINKS (1965)